主を仰ぎ見つつ

キリスト教的思索

感謝することが出来る素晴らしさ


<アメリカのサンクスギビング(感謝祭)>


アメリカでの2大行事は、「感謝祭」と「クリスマス」です。私たちがアメリカに来た時は、ガソリンスタンドも閉まっていて困った覚えがあります。それが、いつの日か普通の日とあまり違わないお祝いの日のようになってきました。


アメリカでの感謝祭の起原は、1620年、信仰の自由を求めて、イギリスからアメリカ大陸に移住してきた、清教徒たち「ピルグリム・ファーザー」と呼ばれる人たちにさかのぼります。「メイフラワー号」という船で来た100人以上人々の半数は、その冬を越すことができずに亡くなりました。それに生き残った人たちは、農業をしたことのない人たちでしたので、先住民のインデアンに助けられてようやく生きながらえたのです。


そのようにして、ようやく収穫された食料を料理して、インデアンの酋長たちをもてなしたのが「感謝祭」の始まりだそうです。あの七面鳥は、たまたま出てきたのを捕まえて、食卓を飾ることができたという話です。


ですから、その料理は、決して豪華なものではなく、“食事が与えられ、生長えられた”という感謝、インデアンたちへの感謝、神様への感謝がささげられたのです。


<今年の「感謝祭」の違い>


今年の感謝祭が昨年と違ったのは、集まった家族(娘夫婦と6歳と8歳の孫たち、NYからきた息子夫婦含めて)が皆ワクチンをしていて、マスクなしで自由に感謝祭を祝うことができたということです。


長く伝染病(結核)の病気に関わっていたO姉は、伝染病は、自分だけの問題ではない、自分が他人に病気を移すのだということを理解するべきだと力説します。ですから、自分はマスクをしない、ワクチンもしない、俺の自由にしてくれというのは、他人のことを全く考えない“わがまま”だ、エゴイストだと言います。


そう言われると、反マスク・反ワクチンの人たちは、「コロナ禍なんて嘘っぱちだ、マスクなんて何の役にもたたない。政府は、自分たちを統制したがっているだけだ。ウソの報道機関にみんなが騙されているんだ」といきり立ちます。アメリカでは、この新型コロナウイルスで毎日何千人も死んでいるというニュースを信じていないのです。それは虚偽のニュースで、自分たちをコントロールしようとしているというのです。


どうして、そのように考えるようになったのかよくわかりません。おかげで、政治が感謝祭をいびつにしているのです。


<それでも神さまは私たちを愛している>


アメリカの基本は、“自由”です。自分の人生は自分が切り開くのです。皇女眞子さんが皇室の儀式や支給される(1億4千万円といわれる)一時金を辞退して、小室さんと結婚して、アメリカ(ニューヨーク)に移住したというのは、適切な判断でした。ご多幸を祈ります。


と同時に、アメリカには、自分さえ良ければなんでもいいという風潮が行き渡っていて、何が起こっても不思議じゃないという危険なところです。常に、自分で自分を家族を守らなければならないというところです。だから、誰でも、拳銃やライフルを(前科がなければ)自由に買えるのです。憲法で保障された、自己防衛の“権利”です。


考えてみれば、生きるというのは実に面倒なものですね。コロナあり、政治あり、ソーシャル・メディアあり、人々は争い憎みあっています。これこそ、人類の歴史なのでしょうか。


なのに、そんなところに神さまの御子がお生まれになったのでした。それがクリスマスです。そして、イエスさまは、愛しなさいと語りました。


                - 山上の垂訓から


(マタイの福音書)『5:44 しかし、わたしはあなたがたに言う。敵を愛し、迫害する者のために祈れ。 5:45 こうして、天にいますあなたがたの父の子となるためである。天の父は、悪い者の上にも良い者の上にも、太陽をのぼらせ、正しい者にも正しくない者にも、雨を降らして下さるからである。 5:46 あなたがたが自分を愛する者を愛したからとて、なんの報いがあろうか。そのようなことは取税人でもするではないか。 5:47 兄弟だけにあいさつをしたからとて、なんのすぐれた事をしているだろうか。そのようなことは異邦人でもしているではないか。 5:48 それだから、あなたがたの天の父が完全であられるように、あなたがたも完全な者となりなさい。』


感謝しますイエスさま。神さまは、私たちを見捨てていないのですね。


文責: ロバート・イー

×

非ログインユーザーとして返信する